コラム85 「明けましておめでとうございます。」
<積み重ね 積み重ねても また積み重ね>

2023年1月1日  五十嵐吉彦

2023年の幕開けです。昨年は水彩&ペン彩スケッチ画を通じて、多くの皆様に作品を鑑賞頂き、またお会い出来、大変有難く、厚く御礼、感謝申し上げます。
本年もよろしくお願い致します。

さて、小生自身は水彩画家としての顔、講師としての顔、そして画会の運営者の1人としての顔の3つの顔を持っているが、すべての顔がまだまだ修行途上にあり、更に研鑽、向上努力を継続しないといけないと思っている。この為、この新年の年頭に当たり、「積み重ね 積み重ねても また積み重ね」を本年のモットーにしたいと思う。

ノーベル賞授賞で医学会にも美術界にも多大の貢献をしている大村智・北里大学特別栄誉教授は今後「自然との調和が美術界にも科学にも求められる」といい、またある講演で「積み重ね 積み重ねても また積み重ね」が大切と、耐震構造理論の生みの親と言われ東京タワー設計の内藤多仲氏の言葉を紹介されている。水彩スケッチ画の世界でも自然から学び、枚数を多く描き、経験の積み重ねが、やはり向上の基本である。ただ上記言葉は「積み重ね」と3回繰り返しているところが通常と違う所だ。

「意欲がなくなったら作陶活動の終わりの時で、壺に心を惹かれている限りは何歳に なっても青年期だと思っている。常に意欲を持ち続けることが大切で「これでいい」というゴールはないのだ」とは93歳現役の人間国宝・白磁陶芸家・井上満二氏の言葉だ。
「年だと思ったら作品も枯れるし自分自身も枯れてくるから、年だと思わずにいつまでも現役で今日も作陶に魂を込めていくのみ」とも言っている。
いくつになっても意欲を失わず積み重ねが大切ということであろう。

我々が描く水彩&ペン彩スケッチ画も、それぞれの立場に応じて、もう一歩経験の積み重ねをしよう。そこには新しい発見があると思う。

輝くハーバー(横浜)

左の作品は本年の年賀状作品。
この横浜のヨットハーバーは小生が描くホームグラウンドの1つであり40代の頃から描き続けている。
更に積み重ねて描いて行こう。

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