コラム81 緑葉から黄葉・紅葉への魅力2022年9月1日 五十嵐吉彦暑かった8月も終わり、早いものでもう9月に入った。これからは樹々の緑もすこしずつ黄色くなって行き、黄葉・紅葉が光に輝き9月〜11月はスケッチのベストシーズンとなる。いつも思う事だが、秋の落葉樹の色変化は素晴らしい。このイチョウやモミジの色変化を日本語では「紅葉」と書くが、葉の色変化はもちろん落葉樹の種類によるが、一般的には緑から黄色になり、深い黄色となり、木によっては黄赤となり、モミジなどは真っ赤になる。この為、本来黄葉、橙葉、赤葉と書いてもよさそうだが、実際は黄葉、紅葉、褐葉と書く。 光の色は太陽光の可視光線表示は波長によって赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の順となっている。これに対し落葉樹の色変化はこの逆であり、緑⇒黄⇒橙⇒赤の方向である。もちろん科学的には葉に含まれる緑葉素(クロロフィル)が秋になって太陽の日照時間が短くなったり、温度が急に冷えたりしての葉の老化反応であるが、それにしても何故緑から反対色(補色)の朱赤系統に変わっていくのであろうか。前回人生100年時代と書いたが、葉の色を人生に例えれば、この黄葉・紅葉の時期はまさにゴールデンAgeで渋く輝ける時だ。 既報の如く9月にはJSAA「日本スケッチ画会展」が9月19日〜25に開催されるが、今回小生は黄葉・紅葉が輝く作品を出品する。また来月10月16日〜10月29日までの2週間軽井沢で個展を開催するが、この10月下旬は軽井沢では黄葉・紅葉が最も美しい時期である。しかし軽井沢での開催なので東京・神奈川・千葉の方々にとっては遠く、ご案内するのは気が引けているが、この機会に軽井沢の黄葉・紅葉と歴史建築物を鑑賞するのも価値があると思う。尚展示作品は4年前の軽井沢個展以降軽井沢の四季折々を描き、溜めた作品の中から選らんだ約60点余り展示する。どうか無理をされない範囲でお越し頂きたく思う。 左の作品:紅葉の軽井沢タリアセン 「睡鳩荘(国の登録有形文化財)」/F4 *五十嵐吉彦個展会場はこの睡鳩荘。 |