(コラム70)

水彩スケッチでフレイル化を防ごう <五十嵐吉彦 2021.10.1>

小生がこのコラムをスタートさせた時は、人生90年までは頑張ろうと言っていたが、今では人生100年時代となった。それだけに、世の中の中高年はまだまだ元気に過ごさねばならない。昨年からのコロナ禍で不要不急の外出自粛を求められてきたが、その外出自粛が長引いた結果、今注意すべきはコロナフレイル化である。

「外出自粛を守る⇒家に閉じこもる⇒運動不足/筋肉が徐々に弱る(不活発化)⇒気力が衰える⇒益々外出しなくなる⇒疲れやすくなる⇒少しの認知症の始まり⇒認知症が急速に加速する」との悪循環に陥る。これがコロナフレイル化(虚弱化)である。健康生きがい学会ではこれに警告を発している。10月1日から緊急事態宣言が解除されるが、段階的である。やはりマスクを着用し、ワクチン2回接種を終了し、こまめに消毒し、集団での飲食をしないで安全対策を十分とった上での適度な外出が必要であろう。この外出自粛と安全対策をとっての外出のバランスが今必要であろうと思う。

小生は水彩画家であり、水彩スケッチ画講師であり、同時に「健康生きがいづくりアドバイザー(健康生きがい学会会員)」でもある。即ち、水彩画家であるが、主として中高年の皆様に水彩スケッチ画を描く事を通じて、少しずつでも向上してゆく楽しみと、感動する喜びと、生きがいをもって生活する事が出来るお手伝いを続けている。
月に1回でも、気力を出し、変化する風景を描き、その対象を見つめ、手を動かし、頭を使い、集中して、世界で1枚しかない水彩スケッチ画を作成する。そして仲間が描いた作品も見て講評会や展示会に参加する。このことが脳の活性化と、フレイル(虚弱化)防止に役立つと思う。もちろん水彩スケッチを鑑賞する事も。

*参考文献:・健康生きがい開発財団「健康長寿の秘訣はフレイル対策から」
      ・東京大学高齢化社会総合研究機構「フレイルにも要注意」

射光<ベイブリッジ/横浜>/F4
射光<ベイブリッジ/横浜>/F4
港が見える丘公園から水彩スケッチ仲間と一緒にベイブリッジが見える風景を定番構図で描いた。薄日で光が射し、爽やかな風があり、スケッチには気持ちよい一時であった。
*このパソコンでは空の微妙なやわらかいトーンが再現出来ていないのが残念。

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