( コ ラ ム 9 )

「風景スケッチ」ではマナーを守ろう

五十嵐 吉彦(2007.11.19)

 風景スケッチは楽しい。それは描く風景のテーマが豊富にあり、その風景に感動をし、その感動を描くことが出来るからである。大自然には人間に不可欠の光、空気、水、大地が基本ベースにあり、樹が繁り、山があり、川がある。これらが四季折々に変化し、美しいテーマとなり鑑賞だけでも感動を呼ぶ。その感動を水彩スケッチで描きとめる。または描きたい所を切り取って描きとめる。更には人間の創造物であり歴史的な神社仏閣、教会、西洋建物、また世界遺産建築物などはその形も美しく、その建造物を描くことは正に水彩スケッチの醍醐味だ。いま、風景スケッチが普及しだした。簡便ながらも手軽に楽しめる淡彩やペン彩スケッチであり中高年の趣味として息長く続けられるからだ。それに身近な風景から国内・海外のスケッチ旅行などで上記テーマの自然や歴史的建造物を描き、旅もスケッチも楽しめる。ここで注意すべきは、風景スケッチで文化的、歴史的建物の建つ場所や公園で描く場合、マナーを守ることだ。その場所によっては許可を受ける必要がある場所も多い。
例えば東京・湯島の「旧岩崎邸庭園」は国の重要文化財に指定されており、絵を描く場合は下記の規則があり、このマナーを守る必要がある。

(1) 油絵はダメであるが、鉛筆、水性ペン、水彩絵具のみ使用OKである。
(2) 庭園備え付けのベンチ・縁台・椅子に坐って描いてはいけない。
(3) ロープに囲われた植え込みの中には立ち入ってはいけない。
(4) ゴミは持ち帰る事。水は排水溝、洗面所に捨てる事。

下記は屋外で描く場合の一般的注意事項の一部であるので参考として頂きたい。
[* 描く場合のマナー]
(1) 禁止個所に入って描くことをやめよう。
   よい構図を求めてつい柵のある中に入る事や、危険な場所に坐る事など。
(2) 水を捨てる場合は指定された所に。
(3) イーゼル(又は三脚)を使用する場合は注意を。(イーゼル使用禁止の所もある)
[* 描く場合の健康注意]
(1) 熱中症にならぬ様帽子をかぶろう、また適度に水分を取ろう。  
(2) 足元に注意し、転ばぬ様にしよう。
(3) 季候に応じ体調、服装に注意し、自己管理しよう。
[* 環境対策・ゴミを減らす工夫]
 ゴミを減らす運動は@Reduce<減量>、AReuse<再使用>、BRecycle<再生利用>)の3Rである。この順での優先順序を自覚しながら実行することがゴミ減らしの基本。風景スケッチの場合、お弁当のゴミはなるべく出さない工夫(おにぎり、パンなどはあまりゴミが出ない)。水入れ容器は使用済ペットボトルを使用。等・・・。是非「風景スケッチ」ではマナーを守ろう

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