( コ ラ ム 35 )

『字チカラ』

五十嵐 吉彦(2015.10.10)

 『美術年鑑社』から発行されている『字チカラ』という書籍がある。第1弾が2012年に発刊され、その第2弾『字チカラU』が本年10月上旬に発刊された。
ここには小生のひと文字も掲載されているので、ご参考までに下記に紹介しよう。
 この『字チカラ』第1弾は美術新聞社が発行している「新美術新聞」の創刊40周年記念企画として「私のひと文字」が美術家、書家の方々からを中心に最もシンプルな 1文字での想いをまとめたもので、サブキャッチが《魂のひと文字、心の眼を開かせる言葉》となっている。そこに寄せられたひと文字は「心」が最も多く、次に「愛」「絆」「生」「風」が多く続いたとある。小生のひと文字はー輝―(かがや(き)である。

 今回の第2弾の『字チカラU』は戦後70年への想いをテーマにしてのひと文字であり、そこに寄せられた最も多く登場したひと文字は「生」と「和」であった。小生が寄せたひと文字は小生自身の70年の『画』への想いを込めー画―(が・え)と書いた。下記は「字チカラ」TとUに掲載されている小生のひと文字である。

―輝―かがや(き)  輝。私は光の輝きが好きだ。太陽の輝きがあるから感動が生まれる。その輝きを水彩スケッチ画で描き続けている。光を生かす輝きの水彩スケッチ画を描いている皆様と共に健康で生きがいのある人生を過ごしたいと願っている。
水彩画家 五十嵐吉彦
<2012年美術年鑑社発刊『字チカラ』に掲載>

―画―が・え   時が過ぎる程に貴重な存在となるもの、それは、絵画と写真画像の「画」である。「画」には作品として、また記録としての価値があるからだ。私の70年の「画」の歴史は水彩画に始まり、写真画像、そして現在の水彩スケッチ画と変わった。しかし「画創り」は共通であり、変わらない。デジタル画像時代にあっても、「画」は多様な形で新しい価値と文化を創造してきた。私は今後とも水彩スケッチ画を描き、「画」の価値を高めて行きたい。 
                                  水彩画家 五十嵐吉彦
<2015年10月美術年鑑社発刊『字チカラU』に掲載>


 小生の「画」の歴史の中の水彩スケッチ講師歴15年はまだ短く、通過点であり更に研鑽努力を続けていきたい。尚、本年2015は節目の年であり「輝」の水彩スケッチ「画」を掲載した「五十嵐吉彦画集2015」を今月発刊し2015個展会場で用意する予定。
これからも「輝」と「画」の想いを高めていこう。

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