( コ ラ ム 31 )

「スケッチは見方を変え、条件を変えて描き続けよう」

五十嵐 吉彦(2013.6.13)

小生が描き、皆様にすすめている水彩スケッチ画は簡単そうだが奥が深い。
線スケッチに加え、透明水彩の絵具・水加減などによる色彩変化の奥の深さは勿論であるが、描く対象物も巾が広いと言える。スケッチの対象は見えるものすべてと言ってよいのだが、主として屋外で描く風景スケッチの場合、同じ対象物でも角度や目線など条件を変えるだけでも、構図も変わり、新しい見方が出きる。この為小生は同じ場所でも何回も描いている。そして描いた作品は描く毎に異なり新鮮さを感じる。これが修養である。

上述の同じ場所でも見方を変えるとは、左右などから角度を変える、目線を変える、中景・近景・遠景と距離を変えて構図を変える事であり。条件が変わるとは四季折々で季節が変わり、朝・昼・夕と描く時間帯を変えればまた変わる。それに天気の日もあれば、曇りの日、また雨の日もある。快適な日、暑い日、寒い日もあり、描くスピードも変えれば大変多様である。このように同じ場所でも毎回条件を変えられるのが風景スケッチの楽しいところであり、長く継続でき、飽きがこないところだ。
よく「一生青春、一生修養」という言葉がある。書家の相田みつお氏は「一生燃焼、一生感動、一生不悟」とも言っている。悟れなくてもいい、一生燃焼し、感動する人生を生きるのが大事とのこと。一生不悟には悟ったと思った時には成長が止まる。人は生涯修養を忘れてはならないとの意味の様だ。小生もそう思う。小生は昔から「水彩スケッチで、生きがいある人生を!」、「継続は力なり!」、「忍耐と努力、希望と努力!」「水彩スケッチで若さを保つ!」と言ってきた。
上記の「一生青春、一生修養」、「一生燃焼、一生感動、一生不悟」に相通ずるものがある。

更に、水彩スケッチの対象には風景だけでなく花、静物、人物などの対象物もあり巾広い。
小生はこの奥が深い水彩スケッチを描き続け、戸籍年齢(肉体年齢)は重ねても、機能年齢(精神年齢)では若さを保ち、一生修養を続けたく思っている。
風景スケッチは、もちろん色々な場所に行き、場所を変えて描いているので変化があるのであるが、東京、横浜を主として同じ場所でも、上記の如く見方を変え、条件を変えて何枚でも描けば楽しくなってくる。修養、勉強していると思っているからでもある。そして、いまだに描く毎に新しい感動がある。
今回、このホームページのトップページ掲載予定作品は先月新生の東京駅と、近くのログハウスを見方を変え、構図を変えて、同じ時期に現場でスピーディに描いた作品である。

スケッチは見方を変え、条件を変えて、描き続けよう。

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