( コ ラ ム 20 )
「生きがいの一人称、二人称、三人称」
五十嵐 吉彦(2010.2.11)
2010年は私にとって節目の年である。2000年に企業人を卒業し、第2の人生を水彩画家として絵を描いて、中高年の方々が健康で生涯心豊かな生活が出来る様に、微力ながらも努力してみようと思って10年が経過した。 小生は水彩画を始めて60年になるが、最初の小中時代は不透明水彩であったから、現在の水彩スケッチ画、即ち線スケッチ+透明水彩での画法になってから約40年になる。またF4サイズを主体に、簡便ながらも、奥が深い、風景水彩スケッチを主体に描きだしてから20年になるが、講師として本格的に教え、普及活動を始めてからは10年となり、この2010年は節目の年と言える。
では、何故スケッチブックをF4サイズに絞ったかはこのコラム2&13で述べているが、この背景には、まだ水彩スケッチ画がこれほど普及していない頃、即ち1990年代に小生はこれからの10〜20年の中長期は、(1)中高年が多くなり元気で頑張らないといけない、(2)デジタルが普及し、アナログが貴重になる、(3)環境に対し益々関心が高まり厳しくなる、(4)経済成長率が低く経済的にも厳しい時代が続く、と思った。この為に、絵は大サイズで経費が高くつくものよりも、簡便ながらも、奥が深い「水彩スケッチ画」は(1)手作り(アナログ)で健康にもよく、(2)材料は環境にも優しく、(3)経費も安く経済的であり、中高年の為にも、この新しい「水彩スケッチ画」のコンセプトを提唱してきた。幸い、時代の流れもあり、中高年を主体に賛同者も増え、この10年間で水彩スケッチ画が大変普及してきたことは、小生にとっても大変うれしい事である。
ここで、私自身の10年間の生きがい活動の区分を分かり易く説明しておきたく思う。
小生の役割、また活動には、自分の為に何かをする第一人称、誰かと共に何かをする第二人称、他人の為に何かをする第三人称があります。具体的には、小生の第一人称は水彩画家として個展などで発表する事であり、第二人称は小生主宰の水陽会や、NHKなどで会員の皆様に水彩スケッチ画を講師として教え、展覧会等を一緒に開いて生きがい感を持って頂く為の活動のことであり、第三人称は日本スケッチ画会やペン彩画会や水陽会などの展覧会組織の運営に参画し社会に対する貢献を少しでもすることにある。
この小生の3つの顔、3つの役割を区分しながら活動しているが、10年前水彩画家としてスタートする直前には、「健康・生きがいづくりアドバイザ-資格(厚生労働省所管・健康生きがい開発財団認定資格)」、及び「消費生活アドバイザー(内閣総理大臣及び経済産業大臣事業認定資格)」の資格を取り、ここではAgeless研究会で中高年の生涯現役の為の研究会にも参加していたので、当初はArtist&Adviser(A&A)の五十嵐吉彦としてのスタートであった。現在は水彩画家・講師としての活動が忙しくなっているが、2010年からの10年は、1人称:自分の為の水彩画家活動も、2人称:グループの為の活動も、3人称:社会の為の活動も一歩向上した形にしたく思っている。
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