( コ ラ ム 13 )

何故スケッチブックはF4(24x33cm)基準なのか? コラム2追記

五十嵐 吉彦(2009.1.26)

 コラム2で何故スケッチブックをF4基準としているか述べたが、1月〜3月は五十嵐教室関連グループの 展覧会が開催されるシーズンであり、1教室大体20名の方々x3点=約60点のF4作品入りの額の 搬入、飾付け、搬出を幹事さん主体に行っている。 毎年展覧会を実施していると他の大きなサイズ の絵のグループの搬入・搬出に出会う事があるが、我々F4サイズに統一したグループは搬入の便利 さ、飾り付けの速さ、また搬出の速さもメリットであることがよく分かる。 ここにF4サイズの展覧会時の搬入・展示・搬出の便利さ、スピードさ、効率のよさもメリットに追 加し、整理して下記に再度述べよう。
F4サイズのメリット(コラム2に下記太文字を追加)
<描く前(Before)>
1、携帯性: 携帯バッグやキャリイングバッグに入り、屋外でのスケッチ携帯に簡便。
2、描き易さ: 屋外でのスケッチで座って膝の上に乗せて描くのはもちろん、立った姿勢で手に持って描く事も可能。
3、時間性: 現場で1〜2時間で描け、仕上げられる大きさ。
4、芸術性: この大きさなら芸術性も十分発揮できる。
5、経済性: 大サイズ作品に対しスケッチブック価格、絵具等の材料費が安くつく。
<描いた後(After)>
6、インテリア性: 額に入れれば部屋に飾る大きさには丁度よい。
7、ファイリング性: B4サイズのファイルに整理が可能。
8、展示性: グループ展、個展会場では手ごろな展示サイズ。
9、搬入・展示・搬出性: 額に入れても2枚程度なら十分自分で携帯して搬入できる。そして搬入・展示・搬出がスピーディに出来る。(壁面に飾る枚数計算がやりやすい)
10、 継続性: 若い方から中高年まで多くの方が生涯描ける手ごろなサイズ。

 上記2、5、9が今回追加したメリットである。
F4サイズ(含これ以下)は旅に出て描くときの便利さ、また描いた後の整理と、展覧会の搬入・搬 出のやり易さ、効率のよさ、更には手軽く、経済的でもあるのがF4サイズで描くメリットの追加で ある。
現在経済不況、環境対策、高齢者社会を迎え、小生が10数年前から提唱してきた @F4サイズ Aス ケッチの線を生かす B透明水彩で爽やかに C紙の白地を生かす と言うコンセプトで描く簡便ながら も奥が深い水彩スケッチ画が大変普及し始めたことは、経済的にも、サイズ的にも手ごろであり、中 高年の方々が生涯楽しめるスケッチサイズとして世の中の皆様に受け入れられ、認められてきたと言 えるであろう。

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