( コ ラ ム 8 )

水彩スケッチで心の健康と生きがいを!

五十嵐 吉彦(2007.9.15)

 小生は現在「水彩画家」であると同時に、水彩スケッチを通じて生きがいある生活を薦め、普及活動もしている「講師」であります。プロの水彩画家である以上個展も適時行い作品発表も行いますが、水彩スケッチ画(以下淡彩・ペン彩を含め「水彩スケッチ」と云う)を教える講師でもありますので、水彩スケッチ画を教える事は当然ながら、本の出版、スケッチ旅行等を通じてスケッチの楽しみと向上を行う普及活動をしています。特に中高年の皆様にこの水彩スケッチを薦めている背景には、水彩スケッチは心の健康にもよく、生きがい感を持つ事が出来ると思うからであります。(小生は10年前から厚生労働省所管「健康生きがい開発財団」認定の「健康・生きがいづくりアドバイザー」資格も有します)
 ただ、小生提唱の水彩スケッチ画は今までこのコラムで述べて来た如く、簡便ですが奥が深いもので、マスターするのはやはり時間がかかります。でも、先ずは1〜2年やってみることです。そしてやはり最低3〜5年描き続けると、建物や自然など描くものがよりよく見え始め、鑑賞眼も向上し感動も深まります。そして10年は描く目標を持って継続すればよりスケッチ画がより向上し生きがい感もより出てきます。従って、この簡便ながらも奥の深い知的趣味の水彩スケッチ画を忍耐強く、個人個人に応じた目標を持ち、継続していってこそ、感動もし、心豊かで健康で、生きがいある生活が出来るものと思っています。

 健康とは肉体的健康と同時に精神的健康、即ち心の健康も備わってこそ「健康」といえると思います。その心の健康によく、生涯継続できるものが「水彩スケッチ画」であると思い、今小生自身も没頭し、講師活動にも精力を注いでいます。聖路加国際病院理事長の日野原重明先生は関西学院から京大医学部に進まれましたので、小生の大先輩でありますが、絵と音楽は心の健康によいと薦めています。はやはり夢中になる時間が持て、感動が伴うからであります。日野原先生は今96歳で元気に、現役でばりばり活動しています。すばらしい事です。私の年からですと96歳まであと約30年もありますので、小生自身はたしてそこまで生きていられるかどうかわかりませんが、少なくとも90歳までは生きる目標を持ち水彩スケッチを描き、歴史風景や自然、また身近な花などにも感動し、その感動を描き、水彩スケッチを愛する皆様と共に心豊かな生涯を送りたいと思っています。
 今60〜70代の方でも90才を目標とすればあと20〜30年描けます。この簡便でも奥の深い水彩スケッチ画なら体力的にも90歳ぐらいまでは継続が可能だと思います。小生が大サイズの絵から簡便なF4(33x24cm)及びF4以下の小サイズを主とした水彩スケッチのコンセプトを提唱しているのも、上記の背景があるからです。小生はいつも「継続は力なり」、「光と影で感動のスケッチ、感動の人生を!」、「輝きの水彩スケッチで心豊かな人生を」と云っています。 どうか水彩スケッチで心の健康と生きがいを!

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