( コ ラ ム 7 )

Simple & Speedy、and Good Quality

五十嵐 吉彦 (2007.7.25)

 コラム5・6にて「Simple & Speedy、but Good Quality」 と書いたが、「Simple & Speedy、and Good Quality」の方がよいのではないかとのご指摘を頂いた。小生は、but、yet、又はandかのいずれでもよいと思っていたが、わかりやすく but としたものです。しかし and の方が前向きな印象ではあります。「簡便で、スピード仕上がりであり、その上、画像品質がよい事」を強調し、描く者にとって目標が少し高くなる感じです。 「Simple & Speedy、and Good Quality」。
さらにはGood Qualityの中にはHigh Qualityも含めましょう。

 また、コラム5・6では大きなサイズの油絵や水彩画と比較している印象を受けたかもしれませんが、油絵や大きな水彩画は厳然とした世界が古くから存在しており、絵の分野では小さな水彩スケッチ画とは別の分野であり、小生提唱の水彩スケッチが普及しても大サイズ絵画等と共存してゆき、絵の世界のパイが広がると思っています。 絵の世界、芸術の世界は自由です。画材、描き方も自由であり、それぞれの表現があり、それぞれによさがあります。ただ、その広い絵画の世界の中で好みも好き好きであり、自分はどの絵を好むか、どの絵に感動するかでありましょう。小生は広い絵画の世界の中、学生時代は具象・抽象の大作主義も経験してきたが、時間的制約や屋外で描く喜びを経験しながら、最終的に水彩画を選択し、現在の水彩スケッチ画に集中したものです。

 繰り返しとなりますが、色々の描き方、考え方、好みがある絵の世界の中で、この小生提唱の水彩スケッチ画はどちらかと云うと、屋外でスピーディに描け、生涯継続して描けることが特徴ですから、制作する立場からの見方が主であり、屋外で光を感じ、風を感じ、四季を感じながら歴史建築や自然等を数多く描くことを楽しみ、感動し、生きがい感をもった人生を過ごすのがコンセプトといえます。それが、具体的にはスケッチの線を生かし、透明水彩で、白地を生かし、簡便なF4サイズを主体に1〜3時間程度の時間で仕上げる水彩スケッチ画であり、「Simple & Speedy、and Good Quality」の水彩スケッチ分野であり、部屋に飾るインテリアとしても手頃な作品と云えるでしょう。

 現在小生自身はこの水彩スケッチ画を大変好んでおり、経験を経ると共に、この楽しさ、奥の深さ、便利さを益々実感しています。もちろんこの水彩スケッチ画分野に賛同されるか、賛同されないかは当然ながら自由です。また、好まれるか、好まれないかも自由です。ただ、巾広い絵の世界の中であるからこそ、小生提唱の新しい水彩スケッチ分野に賛同され、また好まれた方々がこのコンセプトに基いて、楽しく描き、展示し、感動を共有する事もよいでしょう。 その結果水彩の世界の裾野も広がり、絵を通じて主として中高年の皆様が心豊かに、生きがいをもって人生を過ごして頂ければ尚よいと思います。

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