( コ ラ ム 33 )

「風景スケッチを愛し、マナーを守ろう(2)」

五十嵐吉彦(2015.7.1)

 水彩スケッチは屋外で描く「風景スケッチ」が主体である。小生の場合は年間に描く枚数でも風景スケッチ画が約7割で、後の3割は主として寒い冬に室内で描く花・静物等である。この水彩スケッチやペン彩スケッチのメインと言える風景スケッチ画は、これまでの小生コラムにも繰り返し出てくるが、現場でSpeedyに仕上げる事に醍醐味があり、風景スケッチに適したF4サイズ主体の新しい「水彩スケッチ画」のジャンルとして広がりつつある。

 ここで歴史的建築物や自然の風景スケッチ画主体の風景スケッチ画が普及するにつれて、屋外で描く時のマナーが益々重要になってきている。 この「コラム9」にもマナーについて書かせて頂いているが、ここで再度書かせて頂いた。 小生が会長を務めさせて頂いている「日本スケッチ画会」、「日本ペン彩画会」、並びに水彩スケッチ「水陽会」の会員は、下記のマナーを守る宣言をしているので、改めてご紹介いたしたい。

〜私たちはスケッチのマナーを守り、自然環境を大切にします〜
@ スケッチで払い筆をしない。 (布、ティッシュペーパーで処理をする)
A 使用した水は持ち帰る。 (トイレ等汚水の捨てられる場所で処理する)
B 携帯椅子を使用する。 (地面に寝そべったり、公共ベンチを占拠しない)
C 周りを汚さない。 (ゴミを出さない) 
D 通行人の迷惑にならない。

尚、補足ながら歴史的建築のある庭園では写真の三脚や絵のイーゼルを禁止するところも増えてきている。カメラを趣味にする方々も、絵を描くことを趣味にする方々もマナーを守る必要があるのは同様だ。小生は、「風景写真」と「風景スケッチ画」は、「Photo Picture」と「Sketch Picture」で、どちらも「Picture」であり、現場主義で、構図と光が大事である共通点を持っていると言っている。 そして現場での絵創り(Picture創り)には通行人の迷惑にならない配慮とマナーが益々大切になってきている。

   風景スケッチを愛し、マナーを守ろう。

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